更新日:2022.11.23ヘルスケア忙しい人・疲れた人の美容やダイエットは「プロテイン」が助けてくれる
育児、家族の介護、激務な仕事、体調不良——。
日々が忙しく、疲れているとき、美容やダイエットは後回しになりがちです。
ですが、じつは自分のケアができないことで、ますます気力や体力が失われてしまうこともあります。
本記事では、余裕がないときにこそ上手に活用したい「プロテイン」のお話をしたいと思います。
目次
女性も積極的に取り入れたい「プロテイン」
まずは、プロテインに関する基礎知識からご紹介します。
プロテインブームが到来
「プロテイン」にどんなイメージをお持ちでしょうか。
昔は、「トップアスリートや、筋肉をムキムキに鍛えている人向け」というイメージがありましたが、ここ数年で裾野が大きく広がっています。
富士経済の調査によれば、プロテインパウダーの国内市場の2021年の成長率は前年比113.7%(見込)で、その後も継続的な成長が見込まれています。
▼ プロテインパウダーの国内市場*1
プロテイン=たんぱく質の重要性
プロテインブームにあって、女性たちのなかにも、プロテインを美容やダイエット、健康目的で取り入れる人たちが増えました。
プロテインは、簡単にいえば「たんぱく質を摂取できるサプリメント」です。
▼ たんぱく質とは?
たんぱく質は、炭水化物、脂質と共にエネルギー産生栄養素のひとつです。全ての動物および植物の細胞を構成する主要な成分であり、生体乾燥重量の約50%を占めます。筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体構成成分、ホルモン・酵素・抗体などの体調節機能成分、豆・卵・肉・魚などの食品成分として重要であり、生命の維持に欠くことができないものです。*2
「生命の維持に欠くことができない」の言葉どおり、トップアスリートや筋トレマニアの人でなくても、すべての人にとってプロテインは有益です。
たとえば、美肌のカギとして有名な「コラーゲン」は、たんぱく質です。皮膚や腱・軟骨などを構成していて、人体のたんぱく質全体の30%がコラーゲンとなります。*3
酵素やホルモンとして代謝を調整したり、脳内の神経伝達物質の前駆体となったりするのも、たんぱく質です。*4
美容・ダイエットからメンタルヘルスまで、幅広い影響範囲を持つことがわかります。
美容・ダイエットにおすすめの活用方法
続いて、具体的にどうプロテインを取り入れるとよいか、3つの方法をご紹介します。
筋肉量を増やして基礎代謝量を増やす
1つめは、プロテインを活用して筋肉量を増やし、基礎代謝量を増やすやり方です。
「基礎代謝量」とは、私たちが、安静にしていても消費されるエネルギー量のことをいいます。
基礎代謝量が高いほど、ダイエットには好都合です。
「基礎代謝量が高い=何もしなくても自動的に消費されるカロリーが多い」
という図式が成り立つからです。
しかし、一般的に、加齢にともなって基礎代謝量は低下します。その大きな理由として挙げられるのが、筋肉量の低下です。
筋肉は基礎代謝量が高いため、筋肉が減ると、その分、基礎代謝量が減ってしまいます。*5
逆に筋肉量を増やすと、痩せやすい体になります。
筋肉量を増やすプロテインの飲み方は、筋トレやウォーキング、ランニングなどの運動のあとに飲むことです。
運動の時間がとれないときは、日常生活のなかで体力を消耗したあとで飲むのがおすすめです。
重い物を持ち上げる、たくさん歩く、階段をのぼるなど、“筋肉を使ったあとのタイミング”を、うまく活用しましょう。
小腹が減ったときのおやつ代わりに
2つめの方法は、小腹が減ったときのおやつ代わりに、プロテインを飲むことです。
「お菓子を食べたいのに、プロテインでは味気ない」
と思うかもしれませんが、ご安心ください。
プロテインブームのおかげで、まるでお菓子のようなおいしいプロテインが、さまざまなメーカーから発売されています。
▼ フレーバーの例
- キャラメルマキアート
- 抹茶
- 黒ゴマきなこ
- ホワイトショコラ
- ミルクティー
「今日は、どの味にしようかな?」
と選ぶのも楽しいものです。
ぜひ、お好みのプロテインを探してみてください。
寝る前のプロテインで肌や髪をキレイにする
3つめの方法として、肌や髪のケアとして取り入れるプロテインは、夕食後(寝る前)に飲むのがおすすめです。
寝ている間の体内では、さまざまなリカバリーが行われるので、就寝前にプロテインを摂取することでサポートできます。
寝る前といっても、胃に負担をかけないために、就寝1時間前までを目安にするとよいでしょう。
食に時間が取れないけれど体力を確保しなければいけないときにも
美容やダイエット以外に「体力を確保して、踏ん張らないといけない」というときにも、プロテインは役立ちます。
体験談「食べないとメンタルがやられる」
筆者の体験談なのですが、家族の介護でヘビーな時期が続き、心身の疲労が蓄積したことがありました。
病院の検査結果が悪いなど、気持ちが落ちる出来事が追い打ちとなり、パタンと食欲がなくなって、疲れ切っているのに食べられません。
「とりあえず食べないと……」
とは思うので、菓子パンを少し口に放り込むなどして、何とか乗り切ろうとしていました。
しかし、そんな日が続くうちに、自分の精神状態がおかしくなってきたことに気づきます。
先ほど「たんぱく質は脳内の神経伝達物質の前駆体にもなる」というお話をしましたが、必要な栄養をとれていないことで、心がうまく機能しなくなってしまったのです。
プロテインは食欲や時間がないときでも飲めた
本来は、
「栄養バランスのよい食事を、しっかり食べる」
というのが理想だと、頭ではわかっていました。
しかし、実行するだけの気力も残っておらず、かといって自分が倒れるわけにもいかず……、とりあえず、プロテインを飲み始めました。
「少しでも栄養をとるために、野菜ジュースでも飲もう」
と立ち寄ったコンビニで、野菜ジュースの隣にプロテインがあったのがきっかけです。
プロテインを飲み始め、必要最低限の栄養がまわりだすと、心が落ち着きを取り戻し、ホッとしたことを覚えています。
野菜ジュースのようなパック型のプロテインは、利便性が高かったのもポイントでした。
粉末のプロテインをシェイカーで溶かす一手間も、疲れているとおっくうに感じるものです。
現在は、パック型のプロテインドリンクのほか、プロテインバーの選択肢も増えています。状況に合わせて、自分に合うものを選んでいただければと思います。
さいごに
本記事では「プロテイン」をテーマにお届けしました。
筆者は美容関連の仕事にも携わっていますが、気休めではないハッキリした実感を得やすいアプローチとして、「プロテイン(たんぱく質)の摂取」は、非常に優秀だと感じています。
最近では、飲みやすい(むしろおいしい)プロテインが増えたことも、うれしい点です。
心身の健康に好影響を与えてくれるので、ていねいな食事をする余裕がないときのお助けグッズとしても、活用できるのではないでしょうか。
注釈
*1
出所)富士経済グループ「拡大加速する、たんぱく補給食品市場を調査」
https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=21110
*2
出所)厚生労働省 e-ヘルスネット「たんぱく質」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
*3
出所)厚生労働省 e-ヘルスネット「コラーゲン」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
*4
出所)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)末定検討会報告書」P88
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114399.pdf#page=95
*5
出所)厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html